“肝斑とPIH 最新の治療 サンスクリーンと化粧品

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2017年4月18日


サンスクリーンの重要性

光から皮膚を守ることは、色素異常、特に肝斑における治療においては、その効果を高める働きがあります。逆に光防御を行わなければ、治療の効果はいまいち発揮されません。

UVB(290~315nm)やUVA(315~400nm)、可視光(400~700nm)は、メラノサイトを刺激してメラニンを産生し、過剰生産によって色素沈着を起こす可能性があります。

低波長であるUVBは、最も高いエネルギーを持っており、紅斑の原因として広く知られています。しかし、皮膚に症状を引き起こすのは、UVBだけではありません。UVAも可視光も十分影響力があり、メラニンの形成を刺激して、慢性的な色素沈着を引き起こします。

サンスクリーンには、物理的な遮蔽、たとえば亜鉛あるいは二酸化チタンを使用したものが最も推奨される

また、日焼け止めとしては、アボベンゾン、オクトクリレン、オキシベンゾン、エカムシュルなどの化学物質が添加されているものが有効とされています。これらの化学物質は、光を吸収したり、細胞を傷つける作用のあるフリーラジカルの産生を減少させることで、日光の曝露を受ける皮膚に対して強い保護作用を持ちます。

日焼け止めの多くは、可視光の曝露を防ぐことはできません。しかし、酸化鉄を含んだ日焼け止めであれば、可視光の波長であっても散乱させて、皮膚への吸収を防ぐ働きがあります。これらに加えて、日焼けを防ぐような服装や帽子が必需品であることは言うまでもありません。

また、物理的な防具ではなく、服用によって光防護を得られる物質として、Polypodium leucotomos(シダ植物エキス)があります。これは、色素異常やレーザー治療を受けている方に推奨されています。

植物と化粧品

植物由来のエキスや抗酸化物質は、美白効果や抗炎症効果があります。たとえば、アルブチン、ナイアシンアミド、アスコルビン酸、コーヒーベリー、緑茶、ブドウ種子、海藻、甘草のエキスなどは、コスメシューティカルとして知られています。

その中でも私たちはウコンを用いた化粧品を推奨しています。


ウコンのポリフェノールであるクルクミンは強い抗酸化作用を持つことが知られています。それだけではなく、UCLA皮膚科ヘン教授はアポトーシス効果があることを発見しています。このことによりダメージを受けた肌を選択的に間引いて新しい肌を促す、まさに選択的遺伝子ピーリングを可能にしています。

きっちりとした遮光(サンスクリーン)とクルクミンジェル、身体の中からの抗酸化対策は美しい肌を保つための非常に重要な要因と言えます。

それ以外にもアルブチンは世界中で広く使用されている美白剤です。植物由来のヒドロキノンの誘導体であり、チロシナーゼの活性を阻害し、美白効果をもたらします。
ナイアシンアミド(ビタミンB3)は生成されたメラニンが表皮へと移動するのを阻害することで、皮膚の色調を改善させます。
アスコルビン酸は、チロシナーゼに作用して、色素形成を阻害する物質です。
コーヒーベリーは、色素への作用はまだ研究段階ですが、肝斑の治療において有用であることが示されています。

ヒドロキシフェノキシプロピオン酸、エラグ酸、酵母エキス、サリチル酸からなるAdvanced Pigment Correctorを12週間使用した研究では、HQやトレチノインと比較して、色調や色素斑の程度、範囲などにおいて、同程度の改善を示しました。さらに、Advanced Pigment Corrector用いた群の方が、過敏症などの副作用は大幅に少なかったと報告されています。

ビタミンCやビタミンB、甘草エキスなどを含んだSkin Brightening Complexは、チロシナーゼの阻害、表皮の代謝促進、皮脂の改善、抗炎症などの効果があり、皮膚の色調を改善し、美白をもたらします。
中等度から重度の色素沈着を持つ68人の白人女性に対し、Skin Brightening Complex またはHQを投与して比較を行った研究では、全ての患者さんで色素沈着の改善がみられました、中でもSkin Brightening Complex を用いた群の方が、満足度が高かったことが報告されています。

Advanced Skin Brightening Technology はマッシュルーム由来のリグニナーゼと天然のチロシナーゼ阻害剤を含んでいます。色素沈着に悩む51人の患者さんを対象に、これを顔の半分に1日2回使用したところ、1ヶ月後には平均して7.6%の改善がみられました。顔のもう半分には、2%HQあるいはプラシーボを使用していましたが、いずれも有意な差はみられませんでした。

【参考出典】

http://www.skintherapyletter.com/2016/21.1/1.html