★乾癬は自己免疫疾患

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2017年4月16日

乾癬は自己免疫疾患の一種です。つまり、乾癬や乾癬性関節炎の原因は免疫システムの過剰反応によるということです。ではなぜ、健康を保つはずの免疫システムが逆に病気を招いてしまうのでしょうか?答えは簡単で、字の通りです。自己免疫疾患は、免疫システムが自分の体に対して炎症反応を起こしたときに発症します。

免疫システムが正常に反応しているときは、病気の原因となる有害物質で体内に入ってくる細菌、ウィルス等の病原体から守る役割を果たしています。しかし、乾癬や乾癬性関節炎を患う患者さんの免疫システムはこういった病原体の侵入がなくても自分自身の身体に反応してしまい、自分の細胞を有害物質とみなして攻撃してしまい、皮膚と関節に対して反応を起こします。

研究者は今も体内物質で免疫システムが抗原と認識してしまう物質が何であるかを突き止めるための研究を続けています。1つの可能性としては細菌が挙げられます。例えば連鎖球菌感染(扁桃炎)は滴状乾癬を発症する可能性があります。抗菌ペプチドはもう1つの抗原となりうる物質であり、身体の抗生物質として体内に存在する物質になります。抗菌ペプチドは軽度の乾癬から重度の乾癬を患う患者さんに自己免疫疾患の反応を引き起こしたと報告されています。

★炎症は必須なシステム、でも乾癬の場合は?

炎症は、免疫システムが有害物質を排除する方法の1つです。例えば、ウィルスが体内に侵入した場合や細菌感染した場合、T細胞と呼ばれる白血球のなかのリンパ球の一種が反応します。T細胞が有害物質または抗原を認識すると、炎症による攻撃を開始します。

この攻撃反応はサイトカインと呼ばれる免疫系の炎症反応を制御するのに役立つタンパク質により実行されます。サイトカインは炎症を誘発し、血管を拡張させて、体の色々な部位に免疫細胞をより多く送る役目を果たしています。乾癬では、この炎症が皮膚内で起こり、プラークと呼ばれる赤く、かゆみのある鱗屑が付着し、落屑という症状が起こります。乾癬性関節炎では、この炎症が体内で起こることにより関節や腱が腫れて痛みます。

★乾癬の発症原因、トリガーは?

乾癬の症状を引き起こす引き金(トリガー)は決して共通ではありません。1人の患者さんにとって、乾癬の症状を引き起こす原因が、他の患者さんにとっては原因にならない場合もあります。ストレス、怪我などによる皮膚の損傷、リチウム・抗マラリア剤・β遮断薬・キニジン・インドメタシンといった薬剤、扁桃炎などの感染は、乾癬の症状を引き起こすトリガーになると言われています。

★ストレス、皮膚の損傷による乾癬の悪化

ストレスがかかると、乾癬の症状が初めて出たり、症状が悪化したりします。リラックスしたり、ストレスの原因を取り除いたりすることで、ストレスが原因で出現している乾癬の症状の悪化を防ぐことが出来ます。

また、怪我をしたり、傷を負ったりしたことのある部位では乾癬の症状が出やすくなります。これはケブネル現象と呼ばれます。ワクチン接種、日焼け、引っ掻き傷等もケブネル現象を引き起こします。ケブネル現象は早期発見により治療が可能です。

★薬剤による乾癬の悪化

一部の薬剤により、乾癬が発症する可能性があります。

・リチウム: 躁うつ病やその他の精神障害を治療するために使用される薬ですが、リチウムを服用した乾癬を罹患している患者さんのうち約半分で症状が悪化しています。

・抗マラリア剤: エリテマトーデス治療薬、キナクリン、クロロキン、ヒドロキシクロロキンは全て、2-3週間使用後に乾癬の症状を悪化させる可能性があります。ヒドロキシクロロキンの副作用が一番少ないと言われています。

・β遮断薬: 高血圧の薬。乾癬を罹患している患者さんのうち約25〜30%において乾癬の症状が悪化したと報告した研究があります。高血圧の薬全てが乾癬を悪化させるかは分かっていませんが、その可能性は十分にあります。

・キニジン: 心臓病の薬。乾癬の症状を悪化させることがあると報告されています。

・インドメタシン: 関節炎などの治療で使用される非ステロイド性抗炎症薬。乾癬の症状を悪化させたと報告されています。他の抗炎症剤に通常代用することができますので、他の抗炎症剤を使用するようにしましょう。インドメタシンの副作用は、適切に服用している限り、通常最小限に抑えられます。

★感染による乾癬症状の悪化

免疫システムに影響するものは全て、乾癬にも影響します。特に、連鎖球菌感染(扁桃炎)は滴状乾癬を悪化させる原因となります。扁桃炎は特に子供の乾癬患者さんの滴状乾癬の症状が初めての出現することと関連しています。耳の痛み、気管支炎、扁桃腺炎、呼吸器関係の感染症の後にも似たような乾癬の悪化が見られることがあります。扁桃炎の症状がなくても乾癬の症状が悪化するケースもありますので、乾癬の症状が悪化したと思ったら医師に相談しましょう。扁桃炎の検査をすることもあるかもしれません。

【渋谷セントラルクリニックDrコメント】

UCLA皮膚科ヘン教授の教えを汲む渋谷セントラルクリニックでは乾癬の原因は大きく分けて皮膚感染症、乳糖などの不耐症、接触性皮膚炎が組み合わさったものと考えています。私たちはこれらを生活から排除して、クルクミンジェルを使うことによって非常に高い成績を残しています。

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