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酒さと心理

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★ストレスで酒さが悪くなる!?

酒さの症状や症状が出る時期などは人それぞれで、酒さの症状が何回か出るようになった後、比較的症状がない期間が続いたりすることもあります。
酒さの症状は様々な要因により悪化します。例えば直射日光に当たりすぎてしまう、辛い食べ物を食べる、激しい運動をしすぎるなど、様々な要因が挙げられます。もちろん「ストレスを感じること」も酒さを悪化させてしまう要因の一つです。

★酒さの赤み、悩んでいるのは、あなただけじゃありません!

現代では多くの人々が酒さに苦しんでいます。酒さの症状の一つである、赤ら顔そのものによって酒さがどんどん悪化してしまうこともあります。なぜなら顔が赤くなることで、不安や恥ずかしさ、恐怖感を感じたり、自尊感情(プライド)を低下させたりすることがあるからです。また赤ら顔や顔の火照りは一般的にアルコール依存症の症状の一部として認識されているため、酒さの症状を持つ患者さんが、赤ら顔に対する恥ずかしさを非常に深刻に感じてしまう場合、それが酒さの症状を悪化させる可能性があります。

★ストレスで酒さが悪化する人はどれくらいいる?

米国酒さ協会[National Rosacea Society(NRS)]が748名の酒さの患者さんを対象に調査したところ、回答者の69%が、少なくとも月に1回は心理的ストレスを感じることにより、酒さの症状が再燃したことがあると答えました。このうち、数日に1回が31%、1週間に1回が14%、数週間に1回が16%、1ヶ月に1回酒さの症状が発症する人が9%でした。
また、ストレスにより酒さが再燃する頻度が数ヶ月に1回と回答した人が22%、1年に1回の人が5%、そしてストレスが要因で酒さが再燃した経験はないと回答した人はたったの5%でした。

★人の心理と酒さの症状の程度に関連はある!?

酒さの症状の強さと人の心理的要因に関係性があるかを調べた研究をご紹介します。酒さの症状がある患者さん15名に、ストレス、不安、気分、そして酒さの症状の強さを毎日記録してもらったところ、ストレスとストレスのあった日から1〜2ヶ月続く顔の赤みや痛みに関係性があることが示されています。また痛みは、ストレスのあった翌日にも相関がありましたが、不安や気分が落ち込んだ日の翌日の痛みとは相関は見られませんでした。ですから、酒さの患者さんに心理的介入を行う上では、赤みや痛みの起きた日に強く感じたストレスを考慮すると良いと言えます。

★ストレスを科学する!酒さの人に多いストレスの原因は?

ではどのようなことが酒さの患者さんにストレスを感じさせるのでしょうか。調査によると、酒さを発症させてしまうストレスで最も多かった内容は以下の通りでした。
家族の問題(49%)
仕事のストレス(48%)
人間関係(40%)
金銭的な問題(38%)
健康問題(33%)
自分に対する批判(31%)
社会でのイベント(31%)
不安(30%)
人々の前で話をする時(27%)
仕事などの締め切り(22%)
愛する人を失うこと(18%)
こうしたストレスにより酒さが発症したと回答しています。

★酒さの人がストレスを感じるのはどんな感情からか?

不安からストレスを感じると回答した人が76%、続いて心配することによってストレスを感じると回答した人は63%でした。他にも欲求不満がある時やイライラしている時(52%)、怒っている時(49%)、恥ずかしい時(40%)、恐怖を感じる時(27%)、興奮している時(23%)、悲しい時(20%)、決断できない時(14%)、罪悪感がある時(13%)に、ストレスを感じることがわかりました。

★「酒さの赤み、あるだけでストレス」はみんな同じです

ある研究では、2型(丘疹膿疱型酒さ)の酒さの患者さんは、酒さのない人や1型(紅斑毛細血管拡張型酒さ)の酒さの患者さんより、より頻繁に、よりはっきりと赤くなると感じており、またストレスを感じていることがわかりました。これは2型の酒さの患者さんが赤くなることに対しての感覚閾値が低く、また症状をマネジメントすることに、よりストレスを感じやすいことが考えられます。この研究では、過去の報告と異なり、酒さの重症度と、抑うつ状態、社会的不安や否定的な評価への恐れとの関連は見られませんでした。
また別の研究では、人前で話したり歌ったりといった恥ずかしいと感じる行動を取らせた時に顔の血管の血流がどうなるのか比較したところ、2型の酒さの患者さんは、1型の酒さの人や酒さでない人と比べて、より赤くなり、より恥ずかしさを強く感じることがわかりました。

★気になる酒さの見た目、治さないと損をする!?

ある研究では、酒さのない人より、酒さの患者さんは、大きいライフイベント(挑戦や喪失、また危険につながる事象)を、酒さの症状が初めて出る前に、多く経験していることが明らかになっています。またそのライフイベントの数に起因するストレスの強さは、酒さの患者さんで高いことが判明しています。

★酒さのストレスや不安は良くなる?その治療法は?

NRSの調査では、67%以上の人が、酒さの再燃につながるストレスを感じさせるシチュエーションから自分を遠ざけることができ、またそのストレスから起きる酒さの再燃の症状を最小限にとどめることができると回答しています。
社交恐怖や社交不安障害や自己評価が低いことから顔が赤くなってしまうことに悩まされている酒さの患者さんに、認知行動療法(CBT)とタスク集中トレーニング(TCT)が与える影響を調べた研究があります。この研究では、酒さのある患者さんのストレスマネジメントや不安、顔が赤くなることへの恐怖をコントロールするのに、認知行動療法やタスク集中訓練がとても有用であるとの結果が出ています。

★酒さではストレスコントロールが重要!

人々は様々な要因によって酒さを発症し、その要因の大きな一部がストレスを感じることです。コーネル大学のリチャード・グランステイン博士によると、感情的なストレスは身体の反応、特に紅潮や炎症など皮膚に影響を及ぼす反応につながっているとしています。また、米国酒さ協会[National Rosacea Society(NRS)]の調査の結果によると、ストレスをコントロールすることが、酒さの炎症増悪の回数を減らすことにつながることが明らかになっています。このことから、酒さの患者さんはどのようなことやどのような感情からストレスを感じるかを理解し、ストレスを感じるようなシチュエーションを避け、またストレスを感じるような状況でも自分の感情を上手くコントロールすることによって、酒さの症状悪化を軽減することができます。

【渋谷セントラルクリニックDrコメント】

酒さによる顔の赤さは周りの人が思っている以上にストレスになっています。私は酒さと診断される前から顔の赤さが気になっていましたが、診断された後は何かすると顔が赤くなってしまうのではないかと心配することが少なくありません。私に関していえば、乳製品やアルコールを取った際に顔が赤くなります。また体調に応じて真っ赤になってしまうこともあり、それがまた心配になります。(大友)

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